· 

#28

近年、地震や津波といった大きな災害が増え、将来南海トラフ巨大地震が来るとも言われています。

災害が起こったときに最初に行うことは、もちろん飼い主様ご自身や家族の安全確保ですが、ペットの安全確保についても、普段から備えておく必要があるかと思いますので、是非最後まで読んでいただければ幸いです。

同行避難と同伴避難

以下の2つの言葉の違いを知っておくことはとても重要です。

同行避難

災害時に飼い主が飼育しているペットを、同行し安全な場所に避難する行動のこと。

避難場所においてペットと同室で飼養管理することではない。

 

同伴避難

災害時にペットと飼い主が同行し、同じ避難所で飼養管理すること。

ただし、同じ避難所の同室で飼養管理できるかは避難所の規定による。

 

お住いの地域によって、ペットと同伴して避難できる施設があるので、事前に確認しておくと安心です。

 

爬虫類や大型の鳥など他の動物を飼っている方は、避難所に同行できるか確認してください。避難所に連れて行けるペットの種類は、自治体や地域によって大きく異なります。例えば東京の場合、連れて行けるのは犬や猫、小型のげっ歯類などの一般的なペットだけだそうです。

持ち物

あると役立つ避難用の持ち物紹介です

愛犬・愛猫のために備えましょう!

 

ワクチン接種をしましょう!

□ 狂犬病予防接種(犬)

□ 混合ワクチン接種(犬、猫)

災害時、はぐれてしまったワンちゃんやネコちゃんが多数のペットと一括して保護される場合や、避難所や救援所で見知らぬペットたちと過ごすケースも発生します。その中の1頭でも病気を持っていると、あっという間に感染し、病気はみるみる広がります。怖い病気からわが子を守るためにもワクチン接種と狂犬病予防注射は行っておいたほうが良いでしょう。

避難先によっては予防接種が済んでいない、もしくは接種済みが証明できない場合は、ペットを受け入れてくれない可能性もあります。

混合ワクチンの接種証明書は大切に保管し、狂犬病の鑑札は迷子札と共に首輪に付けておくと良いでしょう。(人間で言う身分証になります)

当院でも接種・接種済票の発行可能ですので、ご相談ください!

災害に備えた日常の行動

避難先には沢山の人がいて、皆が動物を好きなわけでは無いこと、災害時はパニック状態になっている事が想定されます。

日頃から愛犬との行動を意識しましょう。

 

クレートトレーニング

クレートやケージに入らなければならない時間が多くなることが考えられます。ストレスを軽減するためにも、日頃からクレートに慣らしておきましょう。避難先での安全確保や動物が苦手な人への配慮という意味でもクレートトレーニングは必要です。

 

しつけ、コマンド

災害時には、予想外のハプニングも生じることがあります。

「待て」すぐに犬を制止することができる言葉。

「おいで」すぐに犬を呼び戻すことができる言葉。

日頃からこういったトレーニングをしておくと、いざという時に、危険から犬を守ることができます。

猫ちゃんのパニックを落ち着けるには

地震が起きると、猫ちゃんはパニックになりやすく恐怖で飼い主を攻撃してしまうこともあります。

暴れて逃げてしまわないように、日頃から首輪やリード、キャリーに慣れさせておくとよいでしょう。

また、猫ちゃんが好きなタオルなど持っていき、キャリーの上からかけて暗くしたり、中に入れてあげて匂いで落ち着けるようにしましょう。