しこりのはなし

しこりのはなし · 15日 6月 2021
獣医師の松井隆輔です。当院で犬と猫の腫瘍科を中心に診療を行なっています。本日は犬にできる体の表面から触れる〝しこり〟についてのお話です。年齢を重ねてくると、体の表面から触れる場所に多くの〝しこり〟ができることは少なくありません。発生場所は、全身の皮膚、皮下組織(皮膚と筋肉の間)、肛門部、乳腺部などさまざまです。皮膚や肛門の〝しこり〟は目で見えることが多いですが、皮下組織や乳腺部の〝しこり〟は目で見るだけでは気づかないことも少なくないため、普段から体をよく触っておくことが早期発見のために重要です。〝しこり〟といっても、その様子は多様性があります。球形のもの、ゴツゴツしたもの、脂肪のように柔らかいもの、骨のように硬いものまで様々な〝しこり〟が体の表面から触れる場所に発生します。