うんちは健康のバロメーターであり、体の状態を知る大切な情報です。また、飼い主様が気付きやすい体の異変のサインでもあります。愛犬愛猫からのサインを見逃さないよう、普段の健康なうんちの状態を把握しておきましょう!
良いうんちとは?
一般的に、良いうんちとは、茶色〜濃い茶色の円柱状で、ティッシュで掴んでも形が崩れず地面に汚れが残らない程度の硬さです。また、色や匂いは食べたものによっても大きく変わります。
コロコロした固い便またはソフトクリーム状の軟便、液状の下痢をしているときは身体の異変のサインかもしれません。
下図にお示しした便の状態(7段階)では、Type4が理想的な便となります。
好ましくない
うんちとは?
2〜3日うんちが出ていない。。。
便秘は特に猫で多く見られます。水分不足や腸の機能低下、腸や肛門の病気、骨盤の異常など様々な原因が考えられます。
長期的な便秘は大腸の一部である結腸が巨大化してしまう巨大結腸症を引き起こす可能性もあります。
3日間排便が見られない時や、便秘の症状に加えて元気食欲がなくなったり、嘔吐が見られたりする場合は必ず受診してください。
下痢をしてしまった。。。
一時的な軽い下痢の場合、原因としては以下の3つが多いです。
① 生活の中でストレスを感じている時
② 季節の変化に体がついていけない時
③ 食べ物が体に合わなかった時
犬や猫は人間と異なり、腸の粘膜が傷つきやすいため、通常の下痢であっても潜血やゼリー状の粘膜が混じることも特徴です。
下痢をしている際に、大事な検査の一つが糞便検査です。腸内細菌のバランス、寄生虫や消化不良の有無など、大切な情報源となりますので、来院される際には軟便や下痢便をご持参ください。指の第一関節程度の量で十分に検査ができます。
慢性的に下痢が続く時や血便などの症状が重く、対症療法への反応が乏しいような場合には、血液検査や超音波検査さらには全身麻酔での内視鏡検査やCT検査など精密検査が必要になることもあります。