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カーミングシグナルとは?

『カーミングシグナル』とはノルウェーの行動学者Turid Rugaasによって提唱された用語、概念であり、不安や恐怖心、嫌悪感などを表す「犬の言葉」のことです。主に自分や周りの相手を落ち着かせる為の行動(メッセージ)だと言われています。

イタリアの動物福祉・行動学の専門医であるChiara Marti らは「カーミングシグナル(CS)」をさらに科学的に検証し、CSが犬の「協調性の促進」や「攻撃行動の抑止」に関して、優位に役立っていることを立証しました

 

よく見られる

カーミングシグナル

予防接種や採血などで怖いイメージのつくことが多い動物病院では、そんなカーミングシグナルを目の当たりにすることが多々あります。

そのサインにいち早く気づき、不安を取り除いてあげたり、「病院に行くことは怖いことじゃない!」という印象をつけてあげることがとても大切です

ここでは実際によく見られるカーミングシグナルを6つご紹介します。

 カーミングシグナルはあくまでも犬の不安や嫌悪感を表すシグナルであり、必ずしもそれぞれの行動パターンに特定の意味があるわけではありません。

しかし、中には具体的なものもあり、例えば、「② 叱った時に目をそらす」は、相手を落ち着かせる為の行為と言われており、もしこのような行動が見られた際には優しく声をかけなおしてあげたり、ご褒美のおやつなどで落ち着かせてあげるといいですね!

また、動物病院では、予防接種や採血、お手入れなど、犬にとって不安や嫌悪感を与えてしまう場面が多々あります。そのため病院でカーミングシグナルが見られたり、苦手なことを頑張った時にはご褒美としておやつを与えていただくことで、「ここに来ると美味しいものが貰える!」という印象を少しずつ浸透させることができます。それにより病院への苦手意識を無くし、好きになってもらえる可能性があります!

ご褒美を与えるタイミングは、家に帰ってからだと何に対するご褒美かというのが犬にとってはわからない為、注射を打った直後や、お手入れ中に与えるのがベストです!

当院には「どんなおやつがいいかわからない」「アレルギーや尿路結石があるのでなかなかおやつを買ってあげられない」そんな悩みのある方にオススメするおやつを幾つかおいてありますので紹介させていただきます!